むし歯治療

早めの治療・定期的なメンテナンスを

むし歯とは、口の中に生息するミュータンス菌が糖から酸を生産し、歯を溶かす病気です。「ミュータンス菌の数が多い」、「歯の酸に対する抵抗力が低い」、「糖質(主に砂糖)が口内に存在する」の3つの条件が重なった状態が続くことで、むし歯が発生します。 むし歯を放置すると歯質が大きく失われ、やがて歯髄(歯の神経)へと達し、激しい痛みを引き起こします。むし歯が大きく進行するほどに、治療で削る範囲も大きくなるため、早期発見・早期治療を目指すことが大切です。

進行に合わせたむし歯治療

ゆあさ歯科クリニックでは、「MI(ミニマルインターベーション:Minimal Intervention)」の考え方に基づき、歯を削る量を最小限に留めております。これは、一度削った天然歯は二度と元の状態には戻らないためです。歯を必要以上に削らないためには、むし歯の進行度を正確に把握する必要があります。そこで当院では、むし歯に含まれる物質を読み取って数値化する「ダイアグノデント」という医療レーザーを使用し、確認しております。

 

ダイアグノデントでむし歯の進行度を把握したうえで、次の治療を行います。

C0

最も初期のむし歯です。歯に穴はあいていませんが、白く濁ったり茶色に変色したりします。なお、痛みやしみるなどの症状はありません。

【治療法】

歯にフッ素を塗り、歯質を強化したり再石灰化※を促したりすることで改善が期待できます。また、日々の丁寧な歯磨きで食べかすなどの汚れを隅々まで取り除くことも重要です。

 

※歯の再石灰とは、歯から溶け出したカルシウムやリンが唾液の作用で歯に戻る現象のことです。

C1

むし歯が歯の表面を覆うエナメル質に留まっているか、歯質(象牙質)の表面にまで達した状態です。歯が白く濁ったり黒くなったりしますが、痛みやしみるなどの症状はありません。

【治療法】

むし歯の部分を削り、レジン(歯科用プラスチック)を詰めて歯質を補います。当院では、保険適用の場合でもできるだけ銀歯を使わずレジンで治療することを得意としております。なお、ご希望の方には、オールセラミックやジルコニアなどの審美治療もご用意しておりますので、お気軽にご相談ください。

C2

むし歯が象牙質の内部にまで達した状態です。甘いものを食べたときに痛みを感じたり、冷たいものがしみたりします。

【治療法】

むし歯の部分を削ってつめ物やかぶせ物で歯質を補います。当院では、できる限りつめ物で対応できるように歯を削る量を最小限に留めておりますが、どうしても削る範囲が大きくなる場合はかぶせ物を使用します。

 

C3

むし歯が象牙質の内部にまで達した状態です。甘いものを食べたときに痛みを感じたり、冷たいものがしみたりします。

【治療法】

歯髄にむし歯が到達した場合は、根管治療が必要です。むし歯菌に感染した神経を取り除き、根管を清掃して薬を詰めます。その後、かぶせ物で歯質を補います。

C4

歯冠(歯茎から出ている部分)の大部分が失われ、歯の根のみが残っている状態です。C4のむし歯は歯髄が壊死しているため、痛みはありません。しかし、放置すると歯の根の先に膿が溜まり、再び傷みだす恐れがあるので早めに治療を受けましょう。

【治療法】

歯を残せる見込みがある場合は、歯の神経を取り除いて根管を清掃し、薬を詰めます。歯の保存が難しいと判断された場合には抜歯を行い、インプラント治療またはブリッジ、入れ歯治療で失った歯を補います。

ゆあさ歯科クリニックのむし歯治療

保険適用の治療の場合

歯冠(歯茎から出ている部分)の大部分が失われ、歯の根のみが残っている状態です。C4のむし歯は歯髄が壊死しているため、痛みはありません。しかし、放置すると歯の根の先に膿が溜まり、再び傷みだす恐れがあるので早めに治療を受けましょう。

自由診療の場合
噛み合わせについて

自由診療では、使用できる素材に制限がありません。当院では、天然歯に近い色調と透明感を再現できるセラミックを使用しております。口を開けたときにつめ物やかぶせ物が目立たないため、食事や会話をお楽しみいただけます。また、汚れが付きにくいので、むし歯予防にも有効です。

根管治療

根管治療とは、むし歯に感染した神経を取り除き、根管を清掃・消毒して薬を詰めることで、歯を保存する治療法です。当院では、できる限り神経を残せるようにMTAセメントを使用しております。むし歯に感染した神経を取り除いた後に、MTAセメントで蓋をして根管内を無菌状態にすることで、神経を残せる可能性があるのです。

歯周病治療

歯周病とは、歯垢や歯石に潜伏する歯周病菌が歯茎や歯槽骨(歯を支える骨)に炎症を引き起こす病気です。進行すると歯茎や歯槽骨が溶けて、歯を支えられなくなります。また、口腔内のトラブルに留まらず、認知症や糖尿病など全身疾患を引き起こす可能性もあるので注意をしましょう。

歯周病の主な症状は、歯茎の腫れ、違和感、歯磨きのときの出血などですが、初期の自覚症状に乏しいため、発見が遅れがちです。

日々の歯磨きや歯間ブラシでセルフケアを続けつつ、歯科医院で歯のクリーニングやブラッシング指導を受けることで、歯周病を予防できます。

ゆあさ歯科クリニックのむし歯歯周病治療

スケーリング

歯垢を放置すると、歯石という硬い物質に変化します。歯石は歯磨きでは落とせないため、スケーリングという処置を受ける必要があります。スケーリングとは、スケーラーと呼ばれる専用の器具で歯石を取り除く処置のことです。

外科処置

進行度合いによっては、歯茎を切開して目視で歯垢や歯石を除去する場合があります。歯垢や歯石をきれいに取り除いた後は、切開した歯茎を縫合します。

抜歯

歯周病が進行して歯が大きく揺れている状態では、食事や会話など日常生活に支障をきたします。当院では、できる限り歯を残せるように努めておりますが、他の歯やアゴに悪影響を及ぼす場合は、抜歯をして症状を改善します。ブリッジやインプラント治療、入れ歯治療などをご用意しておりますので、患者さんのご要望に沿った最適な治療方法で失った歯を修復します。

  • 1お口の中をチェックします

    まずは検査をして、虫歯があるかどうか、歯周病になっているかどうかをチェックします。

  • 2必要に応じて精密検査を行います

    チェックの結果、虫歯や歯周病があることがわかった場合、レントゲンなどで虫歯や歯周ポケットの状態を正確に検査していきます。

  • 3お口の中に合わせた治療をご提案し、納得の上で治療を行います

    患者様のお口の中の状態を正確に把握した後は、状況に応じた治療の選択肢をご提案させていただきます。納得していただいた上で治療に入りますので、どんなことでもご相談ください。

  • 4治療が終了した後でもメンテナンスが欠かせません

    治療が終了しても、日々のセルフケアをはじめきちんとメンテナンスを行わないと、虫歯や歯周病の再発を招きます。
    お口の中は頑張って磨いても、磨き残しが出てきがちです。そういった箇所をフォローするのにメンテナンスは欠かせません。

ゆあさ歯科クリニックのむし歯歯周病治療

コンポジットレジン修復とは、歯の色をした樹脂(コンポジットレジン)を歯に直接接着させることで虫歯の治療を行う方法です。虫歯の治療といえば歯を削るというイメージが多いかと思いますが、ほとんど歯を削ることなく虫歯治療を行うことができ、1日で治療終了が可能なことが最大の特徴です。最新の歯科用高性能接着材料を使用し、強い接着力で歯の神経を保護し細菌の侵入を防ぐため、虫歯再発を予防します。コンポジットレジン修復には、基本的に保険が適用されます。
※範囲の大きな虫歯治療については、保険適用のコンポジットレジンでは強度が不足するため、自費治療になるケースもあります。詳しくはスタッフにお問い合わせください。

歯や口腔内を清潔に保ち、健やかな生活を送るためには虫歯治療が終わった後が大切です。
いわば「歯はメンテナンスをしながら使っていく」時代となっています。年齢とともに噛み合わせは変化していきます。それに応じてメンテナンスを行うことが大切ですが、この点でも、コンポジットレジンは噛み合わせに応じてすり減ってくるため、逆にメンテナンスしやすいことが利点です。
コンポジットレジンは歯の形も色も簡単に調整することができるなど機能的な面も問題がないので、歯自体のメンテナンス、予防治療に有効といえます。

一般的なコンポジットレジン修復

コンポジットレジン修復(修復前)
コンポジットレジン修復(修復後)
費用 1歯につき2,000円(税込)程度 ※健康保険適応
利点 ・インレー修復に比べて歯を削る量が少ない
・色が白くてキレイ
・他の治療法に比べて治療回数が少ない
・修理や再治療が容易
欠点 ・変色の可能性がある
・術者の技術に応じて仕上がりに大きな差が出る
・セラミックに比べて汚れが付きやすい
・セラミックに比べて強度が弱い

各種検査(唾液検査 歯周病菌DNA検査)

お口の中の状態は千差万別です。当院では唾液検査、歯周病菌DNA検査を導入し、短時間でわかりやすくお口の中の状態が把握できるシステムを整えています。
お口の中の「見える化」を図ることで、より治療方針の具体化を進めることができます。
また、予防への意識の高まりにも役立ちますので、一度検査を受けることをご検討してみてはいかがでしょうか。

訪問診療について

高齢化社会が進展するなか、歯科医院に通いたくても通えない方が増えています。
寝たきりやお体が不自由な方は、ご自分でお口のお手入れが十分にできないことも多いかと思います。おいしく食事を楽しめるかどうかは、健やかな生活を維持する上で大切なことです。
また、口腔ケアは誤嚥性肺炎などの予防にもつながります。少しでも快適な食生活を送っていただくために、下記のようなことでお悩みの方は当院の「訪問診療」をご利用ください。

虫歯の治療

  • 虫歯がある
  • 口の汚れが気になる
  • 口臭が気になる

入れ歯の治療

  • 入れ歯が合わない
  • 入れ歯が壊れた
  • 食事がしにくい

歯周病の治療

  • 歯茎が痛い
  • 歯がグラグラしている
  • 歯が抜けてしまった

口腔ケア・嚥下訓練

  • 食事をよくこぼす
  • うまく飲み込むことができない
  • 誤嚥性肺炎の予防

訪問診療は歯科に通って行う治療のほとんどを自宅で受けることが可能です。当院では、訪問診療も積極的に取り組んでおり、院内で受ける治療と同じ水準の治療の提供に努めております。患者様の全身的な状態にも配慮し、かかりつけの医師や介護の方との連携のもとに治療を進めてまいります。

訪問診療は、当院を中心に半径16km以内の圏内で行っています。和歌山市内は全域カバーしておりますので、ご希望の方はお気軽にお問い合わせください。

訪問診療の対応可能範囲はこちら

訪問診療の対応可能範囲

小児歯科について

小児歯科について

子どもの健やかな成長は、歯の健康と密接に関係しています。虫歯にならずに成長してもらいたいというお子様への思いは、ご家族様も私たちも同じだと思います。
当院では虫歯予防に力を入れ、「歯医者は痛くて怖いところ」というイメージをできるだけ取り除くように努めています。お子様とはいろいろな会話をしながら診療を行い、楽しい気持ちで来院していただける歯科医院を目指しています。また、お子様に合った歯磨き指導も丁寧に行っています。

金属アレルギー

金属アレルギーは大きく分けて2種類あります。一つは金属に肌が長く接触していることが原因で炎症を起こすアレルギーで、これを金属接触アレルギーと呼びます。アクセサリーや指輪などを外すことで対応しておられる方も多いかと思います。
もう一つは歯科用金属や食品に含まれている金属が体内に入ることが原因で、さまざまな不調を引き起こすアレルギーです。これを全身型金属アレルギーと呼びます。

歯科における金属アレルギー治療とは、アレルギーを引き起こしている口腔内の金属を特定し除去することで、症状の改善につなげていくものです。
人間の身体のつくりは一人ひとり違います。どの金属が原因なのか、緻密な検査に基づき特定し、状況に応じて金属アレルギーの心配のないセラミックやレジンを使用した治療を行います。

金属アレルギーは一度引き起こしてしまうと、なかなかその体質を変えることは難しくなります。口腔内を清潔に保つことは、歯に使用している金属が溶け出すことを遅らせることができるので、日々のセルフケアが大切です。当院では、金属を使用しないメタルフリー治療を行っております。「いま大丈夫だから」というだけでなく、早めに金属アレルギーを予防していくことも検討してみていただければと思います。